サメグレロ地方同様、古い歴史を持つワイン産地です。40,000ヘクタール以上あるコルヘティ国立公園は、多くの水鳥や爬虫類等の貴重な生息地となっています。
地理:ジョージア南西部に位置し、北にサメグレロ地方、西北にイメレティ地方、南東にはメスヘティ山脈があり、アジャラ地方との境界線を形成しています。真ん中にはスプサ川が東西に流れ、黒海へと注いでいます。
黒海海岸沿いは平地で沼地や湿地が多く、ブドウを栽培するには湿度が高すぎ、穀物やお茶等が主に栽培されています。内陸のイメレティ地方近くは急峻な山麓や渓谷となり、最高のワインは日当たりのよい丘陵地や山岳地のブドウから造られています。
気候:亜熱帯性気候で、冬は寒く、夏は蒸し暑い、ジョージアで最も湿度が高い地方です。ブドウの生育期には地面が朝露を吸い、湿度が70~80%まで上がります。黒海沿岸と山岳地で気候は異なり、沿岸は湿度のある亜熱帯性気候が強くなりますが、山岳地では和らぎ穏やかになります。
土壌:ジョージアの他の地方と異なり、熱帯や亜熱帯ではよくみられるラテライト(鉄、酸化アルミニウムを多く含む土壌)が主体です。またテラ・ロッサも見られます。スプサ川右岸沿いは、沖積土で肥沃になります。
主要品種:白)ツォリコウリ(Tsolikouri)、 スヒラトゥバニ(Skhilatubani)、ムテヴァンディディ(Mtevandidi)
赤)チュハヴェリ(Chkhaveri)、ジャニ(Jani)、オジャレシ(Ojaleshi)
ワイン:白ブドウ品種よりも黒ブドウ品種の方がよく知られており、チハヴェリやオジャレシ、ジャニ等から造られる赤ワインは高い評価を受けています。ワインは、伝統式醸造とヨーロピアン式醸造のどちらからも造られます。