ジョージアの文化

ジョージアの宴席(饗宴)~スプラ

ジョージアでは、スプラは何世紀にもわたり、大きなテーブルを囲む祝宴の代名詞とされてきました。
ジョージア人のアイデンティティの象徴であり、重要な社会文化の一部として、2017年にはジョージアの無形文化遺産にも登録されています。

スプラ(Supra)

「スプラ」の語源はペルシャ語で、本来、数多くの皿が並ぶテーブルクロスを意味しますが、婚礼、葬儀の通夜、誕生日、命日、宗教的な祝日など、あらゆる場面で設けられる「宴席」を指します。
テーブルを囲んで、国家や親族を祝い、友好を深める場でもありますが、その根底には神や平和への祈り、祖国や家族への想い等、精神的なテーマがあります。

ジョージアでは「お客様は神からの贈り物」と言われており、ブドウの木は生命と信仰の象徴です。
スプラでは大量のワインが振る舞われ、様々な料理がテーブルに並べられますが、料理がなくなると次々に新しい料理が運ばれ(スプラでは料理がないことは恥だとされています)、宴席は12時間以上にも及ぶことがあります。
スプラで供される料理の一例

タマダ(Tamada)

スプラを仕切る重要な役割を担うのが、タマダ(Tamada)です。一定のルールに基づき、巧みに場を統率する宴席の進行役で、まず最初に、タマダはスプラの趣旨を参加者に向け話し、その後、乾杯に入ります。
乾杯はとても重要な儀式で、タマダが「Gaumarjos! (ガウマルジョス)」(「勝利に!」の意)と乾杯を捧げてから、全員で乾杯をします。乾杯では、「カンツィ」と呼ばれるヤギや牛の角で作られた杯にワインが注がれますが、先が尖っていてテーブルに置くことはできないので、乾杯したらすべて飲み干すのが原則です。

タマダの選び方、タマダに求められることとは?

来客が少ない小さなスプラなら、家長や長老がタマダになりますが、結婚式や誕生日、洗礼式などの大規模な行事では事前にタマダを選びます。

タマダに選ばれるのは、知的で示唆に富み、ユーモアのセンスがある人です。名タマダは、テーブルの空気を敏感に感じ取り、オリジナリティとユーモアを交えながら乾杯の音頭を取り、話すテーマを決め、その場に応じて詩や歌を歌い、参加者の気持ちを一つにする為に、宴席の雰囲気を作ります。

また、タマダは決して酩酊してはなりませんが、1日中、或いは3リットル以上ものワインを飲む事はよくある事です。